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コラム

メンタル、コーチング、アドラー心理学、潜在意識、中学受験、勉強法、親子コミュニケーション、心の鍛え方など

新学習指導要領によってどのように子どもたちの教育が変わるか

文科省が10年毎に改訂している学習指導要領があります。それに従って、教科書が変わり、先生の学校での指導も変わるということで、子どもたちが受ける教育の内容や評価基準も変わるのです。

そうなると、家庭学習の質も変えていく必要があるし、受験全般の問題傾向も変わるということです。つまり、受験生親子にとっても、子育てママにとっても、とても大きな影響があるのです。

時流の流れから「情報化」「AIの進化」「グローバル化」「多様性」などをキーワードに、社会がダイナミックに変化しています。

この時代の流れに、新型コロナによるオンライン化の急速な普及が進んでおり、まさに予測不可能な時代を「生き抜く力を育むこと」が目的となって文科省は推進しているわけです。

学校現場でも、先生方も皆さん、研修を受けて子どもたちへの授業をどう組み立てるか、悩まれているところです。先生も大変そうです。

実際、大学はオンライン化が進み、それについていけない大学生が引きこもりになったりメンタルやられる子と、自分の生き方ややりたいことが明確な子は、どんな状況に陥っても、自分がすべきことを自分で見つけて主体的に生きられている子と、ここでも二極化があるようです。

文科省の改訂した新しい指導要領では、①「知識・技能」、②「思考力・判断力・表現力など」、③「学びに向かう力・人間性など」の三本柱があります。

【知識・技能】では、学んだこと、得た知識や技能、スキルを実社会でどのように活用できるか?まで考える力を求められています。

【思考力、判断力、表現力】では、知っていること、できることをどう使うか、考える力、それをどう判断し、自分の考えを相手に伝える力まで求められています。

【学びに向かう力、人間性】では主体的に自分から取り組む姿勢や、周りとの協力や他者理解、協働しながら、社会と関わる力を求められています。

小学校は、既に昨年度からスタートしており、中学校は今年2021年から、高校は2022年から適用されるということです。

この抽象的な面の3つですが、キーワードとなるのは、1つはこれまでと同じく、どれだけ知識を得ているか、技能を得ているか、は評価ポイントです。
さらに、「考える力」「周りとの協調性」「社会への活用」そして、「主体性」というところでしょう。
 

家庭で育む「考える力」「表現力」「主体性」はママの会話で

この「主体性や考える力」を家庭で育むためには「コーチング」とても有効なスキルです。特にママさんは子どもに影響力が大きいので、コーチングを学んでおくのはとても役にたつでしょう。

コーチングを学ぶ前に、具体的にどうすればいいかというと、言葉を変えることです。「~しなさい」「~でしょ」「でも」と、命令する言葉や自分の考えを押しつける言葉、相手を否定する言葉をやめてみてください。

「あなたはどう思った?」「本当はどうしたい?」「何からはじめる?」「次はどうしたらうまくいくかな?」という質問する言葉をかけると子どもは考えはじめます。
さらに間違いを指摘しないことも大切です。間違うことが悪いことだ、恥ずかしい、失敗が嫌だという意識が強くでてしまうと、考えることではなくて、正解を探すことに脳が使われるから、考えなくなります。そして、自分の言葉で話すことも、否定されたり、間違いを指摘されると、もう二度と話したくなくなるでしょう。
ママの会話力って大切ですね。

変わる教育、「プログラミング」と「外国語」

さらに、具体的な学習の改訂でポイントとなる2つをご紹介します。「プログラミング」と「外国語」です。

小学校では、プログラミング思考という授業がはじまります。また高校では「情報」という科目が必須となります。この情報化社会で、基本となるSNSやセキュリティ、モラルの話も入ってくるでしょう。親御さんも学んでおきたいところですね。ぜひお子さんの教科書を一緒にみてみてくださいね。

特に「外国語」は、小中学校で覚える単語量が2倍に増えます。小学校の授業では必須科目に既になっておりますね。難易度があがり、「読む、聞く、話す、書く」のうち、「聞く、話す」の比重が高くなるそうです。さらに、「話す」は、人とのやりとり、発表の2つに別れます。つまり、いかに使える外国語を習得するかに重きがおかれるのです。

ここで、もう1つ、GIGAスクール構想というのを文科省は推進しており、ICT教育がはじまります。
詳しくはこちらの文科省YouTubeをご覧ください。
https://youtu.be/CtHWnraIajA


文科省HP「GIGAスクール構想」
https://www.mext.go.jp/a_menu/other/index_00001.htm


「GIGAスクール構想とは「Society5.0時代を生きる子供たちに相応しい、誰一人取り残すことのない公正に個別最適化され、創造性を育む学びを実現するため、『1人1台端末』と学校における高速通信ネットワークを整備する。」 国の政策のこと。もちろん目標は「1人1台」と「高速ネットワーク」の整備ではない。「誰一人取り残すことのない公正に個別最適化され、創造性を育む学び」の実現だ。」
ICT教育ニュース(https://ict-enews.net/)から抜粋。


ICT教育とは、information and communication technologyの略です。情報化社会だけではなく、コミュニケーションと入ってるのがみそでしょう。ITを使いながら、私たちの生活を豊かにしていく、そこに重きがおかれます。

だから、単にシステムやロボットをつくるのではなく、何のために?、社会を豊かにするために、という目的のもと、情報と技術を活かそうという教育です。

ICT教育で実現すること

具体的には、各小中学校、にICT環境の充実をはかること、一人一台、端末を配布されるということで進んでいます。

標準仕様書で推奨されているOSはマイクロソフトの「Windows」、Googleの「Chromebook」、アップルの「iPadOS」の3種類です。今年4月からは、横浜市の公立小学校全てに、iPadが、公立中学校全てにchromebookが配布されました。

そしてICT教育で実現しようとしているのが、「個人の能力をアップさせる」「周りとの協働的な学び」の2つの実現です。指導の個別化と、学習の個性化と言われています。つまり先生の一斉授業もやりつつも、これから生徒、児童一人一人の目標を達成することを目指そう、そのために異なる方法で、学習を進められるようにしましょうということです。
さらに、子どもたち一人一人の興味関心からのキャリア形成に応じて、先生は一人一人に応じた学習か課題に取り組ませる機会を与えましょう、ということだそうです。

学校におけるICTの活用事例
【一斉学習】先生がスクリーンに画像や書き込み、音声動画などで授業する
【個別学習】
・一人一人の習熟度に応じた学習を実現
・調査活動、インターネットを用いた情報収集
・思考を深める学習、立体図形や画像を用いてより理解が深まる学習
・表現・制作、マルチメディアを用いた資料作品の制作
・家庭学習、iPadなどの端末を持ち帰り、宿題もオンラインで
【協働学習】
・発表や話し合い、グループや学級全体での発表、話し合い
・協働での意見整理、複数の意見、考えを議論して整理
・協働制作、グループでの分担、協働による作品の制作
・学校の壁を越えた学習、遠隔地や海外の学校との交流

こんなにたくさんの学習の幅が広がるのです!

以上のお話しをまとめた動画がこちら(37分)
GIGAスクール構想と新ICT教育について

これからの子育て、家庭学習のあり方

親御さんはこの学習の変化について、時代の流れを取り入れて家庭学習も子育てにも取り入れていきましょう。

例えば、お母さんもどんどん積極的にPC、スマホ、タブレットを使って、オンラインセミナーに参加してみる、動画で子育てセミナーを受講するとかオンラインコミュニティに参加してみるのも良いでしょう。

タブレットを使って、家族スケジュールや家計簿を管理してみる、とかオンラインの習い事に出てみるとかも自分の可能性を広げてくれるでしょう。さらに子ども自身が、タブレットやPCを使って、自分で受験問題をつくってみるのもいいでしょう。問題をつくると、テストで先生がどうしてこの問題を出したか、問題制作者の意図がつかめるようになっていきます。

またオンライン家庭教師や塾のオンライン学習にもどんどん積極的に参加して、慣れていくのもいいと思います。人間の脳は、変化を嫌うので、最初は壁があっても、毎日使っていると慣れてくるもので、慣れてしまえば、習慣化されて、当たり前になると脳はそれに適応していきます。

家族、家庭の中でも、YouTubeややゲーム禁止をするよりも、一緒に楽しむ工夫をして、それをうまく活用して、情報化社会にどんどん入っていくことです。時代の流れにのって、21世紀を生きる子どもの能力を育む、親子で楽しむICT教育をしていきましょう。